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戦争と子ども
 久間防衛相が、先の原爆容認を匂わす発言で引責辞任。
 当然と言えば当然の結果だが、つくづく崩壊しているな。

 原爆か……
 その時代を生きてはいないから、
 どれだけ悲惨な出来事であったのか。
 子どもの頃に、原爆ドームや原爆資料館を見て、
 非常に怖い思いをした事がある。
 
 そして、「はだしのゲン」
 
 言うまでもなく、国民的に認知される戦争批判漫画。
 原爆投下の光景をしっかり描き、
 苦しい時代を生きる人々の生活も克明に語られている。
 原爆を知るのに、これ以上の話はないだろう。
 他にも戦争批判を題材にした物語は様々あるが、
 子どもにでも分かりやすく読める「はだしのゲン」は、
 一度読めば忘れられない。
 この夏にドラマ化されるので、要注目だ。

 久間防衛相は戦争の時代を生きた人のはずだが、
 最早その記憶も薄れているのだろうか。
 彼だけではなく、安全な地帯に生きた人たちは、
 苦しい時代も過去のものと消え去ってしまうのだろうか。

 子どもの頃に見た、焼け爛れた人を表現した人形は、忘れられない。
 忘れる事なんて、容易に出来はしない。
 官僚の人たちも、建て前の行為としても、
 一度は見た事はあるはずだろう。
 それでも、記憶に強い影響は留められないのか。
 或いは、嫌になるくらい見すぎてしまったとか……

 強圧的に戦争批判の精神を薦めても、逆効果だ。
 かえって、戦争批判はくだらない、と反抗心を持たれてしまうだろう。

 忘れずに伝える、というのは難しいものだ。
 周期的に伝えるのは正しいが、問題はその周期の長さだと思う。
 学校の授業などで、何度もその部分を学習させては、
 子どもたちに嫌な思いを抱かせるだけに過ぎない。
 忘れる、忘れない、ギリギリの周期で再学習させるのが良い。
 年に2回……そのくらいがベストかな?
 個人的な感想に過ぎないが……(苦笑)

 子どもたちに、わざわざ苦しい思いを抱かせる事もない。
 それは、たいていの親の願いでもあるだろう。
 かつて、こういう事があった。
 だから、それを繰り返してはならない……
 簡略しすぎだが、その要点だけ伝えていけば充分。
 あとは、自発的に学ぼうとする精神を育てる事が重要だ。
 ちゃんと備わっていれば、大人が多くを語らずとも、
 自ら知っていくものなのだから。
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